出会い系には美人局もいるって聞くけどワクワクメールは大丈夫？

美人局（つつもたせ）とは、夫婦が共謀し行う恐喝または詐欺行為である。妻が「かも」になる男性を誘って姦通し、行為の最中または終わった瞬間に夫が現れて、妻を犯したことに因縁をつけ、法外な金銭を騙し取ることである。また、妻ではなく、他の女で同等行為に至った場合でも類推される。

出典：wikipedia

出会い系サイトと言えば、よく噂されるのが美人局(つつもたせ)の話。
「サイト内で知り合った女性とトントン拍子で仲良くなって、会いに行ったら不良少年たちに囲まれて金を請求された」などという話です。

なんか漫画で出てきそうなストーリーですけど、実際にはどうなんでしょうか？

この記事では「出会い系サイトと美人局の実態」について深く掘り下げてみたいと思います。

美人局の事件報道

美人局の事件が報道されることはほとんどないですが、たまーにニュースになることがあるのでご紹介しますね。
マスコミが報道した実際のニュースを引用しました。

【愛知】出会い系サイトで知り合った男性脅す　少年3人と15歳の少女逮捕　北名古屋市

愛知県北名古屋市で、出会い系サイトで知り合った男性から現金を脅し取ったとして、
少年３人と少女が恐喝容疑で逮捕されました。

逮捕されたのは、１７歳から１９歳までの少年３人と１５歳の少女です。

警察によりますと、少年らは今年６月、少女が出会い系サイトで知り合った男性に、
現金を支払って肉体関係を持つことを約束させて、北名古屋市の路上で待ち合わせた男性に
「未成年に手を出してどう責任を取るの」などと言って、現金４万５０００円を脅し取った疑いが持たれています。

今年１月から尾張地方で同様の事件が１０件以上相次いでいて、警察は少年らの犯行とみて調べています。

出典：2017/7/28　CBCテレビ

「強姦になるぞ」"美人局"容疑で少年少女6人逮捕　兵庫県警

出会い系サイトを利用し、「美人局（つつもたせ）」の手口で少女に会いに来た男性に集団でけがをさせ、現金を奪ったとして、兵庫県警少年捜査課と西宮署は１８日、強盗致傷容疑で、通信制高校１年の男子生徒（１８）ら１６～１８歳の少年５人と、中学３年の少女（１５）の計６人＝いずれも兵庫県尼崎、西宮市＝を逮捕したと発表した。５人は容疑を認めているが、１人は「その場にいただけ」と否認しているという。

同署によると、男性と少女は出会い系サイトで知り合い、同市内のコンビニエンスストアで待ち合わせ、男性の車で公園に移動。その後、ベンチ付近に少年５人が駆けつけ、「強姦（ごうかん）になるぞ」などと因縁をつけて集団で暴行を加えたという。

逮捕容疑は１３日午前０時ごろ、同市西宮浜の公園で、大阪市淀川区の会社員男性（３０）を殴って顔に軽傷を負わせ、現金約１万円を強奪。さらに、少年らの車で移動し、同日午前７時ごろ、西宮市天道町の別のコンビニで現金１０万円を奪ったとしている。

出典：2015/12/18　産経新聞

美人局は「人妻に手を出したら、後から旦那が出てきて金を脅し取られる」というパターンが王道なんですが、
最近の事件では「未成年の少女に手を出したら、不良少年たちに囲まれて金を取られる」というパターンが増えています。

酷いものだと、出会い系で知り合った女性と会うために待ち合わせ場所に行ったら、突然男たちにボコられて財布を奪われたとかいう話もあります。
そこまでいくと美人局(恐喝・詐欺事件)レベルの話ではなく、ただの強盗傷害事件ですね。

美人局は何の犯罪にあたる？

美人局事件の多くのケースでは、詐欺罪(刑法246条)や恐喝罪(刑法249条)に該当します。
近年は美人局といっても犯罪の形が多様化しているため、傷害罪(刑法204条)など他の犯罪行為にあたることもあります。
民事上も詐欺又は脅迫に基づく金銭給付として取り消しの対象となるので、金銭の返還要求をすることができます。(民法96条)

刑法の条文：法庫.com

ワクワクメールに美人局っているの？

ワクワクメールにも美人局はいるのか？と尋ねられたら、私は「たぶん、いるだろうね」と答えますね。

だってワクワクメールは累計登録者数が754万人もいるサイトですよ。ひとつの国レベルの人数です。
その中に美人局がいてもおかしくありませんよね。一人もいないと考えるのは無理があります。

じゃあ実際に事件化しているのかと言えば、
被害にあったという話は聞いたことがないんですよね。

私も10年以上ワクワクメールを使ってきましたが、一度も美人局に遭ったことがないし、ワクワクメール内で知り合った人たちからもそんな話は聞いたことがないんです。

ですから、過度な心配をする必要ないでしょう。
普通の出会いを探してワクワクメールを使っているだけなら何の問題も起きません。

美人局の特徴と見破り方

心配はいらないとは言っても、警戒しておくことに越したことはありませんよね。
そこで美人局の特徴や見破り方をご紹介します。過去に実際に起きた事件などを参考にしています。

美人局を見破るのはけっこう簡単。
だって相手の目的は「男性を呼び出して、お金を奪うこと」です。
そのために動いているだけですから、相手の考えの裏を読めば見破れます。

特徴①　割り切りのフリをする

美人局の女性とその仲間たちは、楽してお金を稼ぎたいから犯罪行為をしているわけです。
短時間でサクっと大金を稼ぎたいんですね。

となると、ターゲットは金を持っていそうな普通の男性。
間違えてヤクザをひっかけてしまったら返り討ちに遭うので、一般男性を狙います。

普通の男性をすぐに呼び出すために使うのが、女性の身体です。
男性の下心につけこんでおびき出すんですね。

美人局にひっかかる男性は「簡単にやれそうな女」を探しています。
素人の割り切り女性なら金さえ払えば簡単にやれます。
そこで美人局グループは女性に素人の割り切り女性のフリをさせて男性を呼び出し、ホテルの部屋に入ったところで脅し取るんです。
男性は割り切り代金として支払うつもりだった数万円は持ってきますから、確実に金を取れますしね。

ですから、「その日のうちにやれそう」「割り切り代金がちょっと高額」という割り切り女性は注意した方が良いですね。

美人局グループはこんなふうに脅してきます。
「割り切りしているのをお前が働いている会社に言ってやろうか？」
「俺の嫁に手を出したな？慰謝料よこせ」
弱みにつけこむわけです。
この脅しにビビった男性はサクっとお金を払って逃げようとするんですね。

ひとつ知っておいて欲しいのは、割り切りは売春防止法違反ですが罰則がありません。
つまり割り切りをしていることを警察が知っても、少し事情を聴かれるだけでおとがめなしなんです。何の処罰もされません。
これ意外と知らない人が多いんですよね。

逆に美人局グループは警察に知られたら、恐喝罪で逮捕されます。

ですから脅しには屈せず、堂々と警察を呼びましょう。

援デリ業者が組織ぐるみで美人局のような恐喝を行うこともあるので、援デリ業者にも騙されないように注意したいですね。

特徴②　待ち合わせ場所や日時を指定する

美人局グループは数人で動いています。
できれば土地勘のある場所で犯行におよびたいので、待ち合わせ場所を自分たちの都合の良い場所に指定したがります。
男性側から別の場所にしたいと提案しても、拒否される可能性が高いですね。

また人気のない場所やホテルを指定してくる可能性も高いです。
声を荒げて脅しても人にバレにくいですからね。

仲間が集まっているときに実行したいので、日時の変更もしたがりません。

待ち合わせ場所や日時をかたくなに変えようとしない場合は、美人局の可能性があるので注意しましょう。

特徴③　10代の女性をおとりに使う

成人が18歳未満の子に手を出せば、青少年育成条例(淫行条例)、児童福祉法、児童買春、児童ポルノ法などの違反となり、実名報道されて人生が終わります。
それでも欲に負けて若い子を誘う男性はたくさんいます。

未成年の若い美人局グループはそういうロリコン男性を狙います。
知り合いの女子高生に男性を誘わせて、ホテルに呼び出し、ホイホイ来たところを写真に撮って脅します。

男性は18歳未満の子に手を出したことをバラされたら会社はクビ、家庭は崩壊、友達はいなくなります。本当に人生が終わります。
とてつもない弱みを握られてしまうので、銀行で多額のお金を引き下ろす嵌めになるんですね。

この場合は警察に駆け込んだら、男性も処罰されますし、美人局グループも処罰されます。
両方アウトです。

美人局の女性が本当は女子高生でなくても、女子高生だと言い張って脅すパターンもあります。
男性は後ろめたさもあってパニックなので、確認もせずその言葉を信じてしまい、お金を払うなんてこともあるんですね。

「18歳未満には手を出してはいけない」というルールは日本で生きていく上での鉄則です。
もし相手が20歳だと自称していても「若すぎるな」と感じたら、顔写真付きの身分証(運転免許証など)を見せてもらって、ちゃんと確認しましょう。

特徴④　人妻という設定にする

人妻という設定で男性を誘い、ホテルに入ったところで旦那と称する男がやってきて、お金を取ろうとするパターンもあります。
美人局の王道パターンですね。

「お前、人の嫁に手を出して、ただで済むと思っているのか？」というよく聞くやつです。

人妻と分かっていて誘ったのなら自業自得ですが、知らずに会ったのなら無罪です。
むしろ相手が恐喝や詐欺になる可能性があります。

まずは本当に婚姻関係があるのか相手に証明させましょう。法律上それを証明する義務は相手方に発生します。
また知らずに会ったのなら、サイト内などでのやり取りを証拠として提示しましょう。

相手の脅しなんて気にせず、慌てず、冷静に対処するのが良いですね。

特徴⑤　すぐにホテルに行きたがる

食事に行くという約束だったのに、会ってみたらすぐにホテルに誘ってくる女性も危ないですね。

仕事を早く終わらそうとしているかも知れません。

サイト内で知り合って、その日のうちに会うことになって、会ってみたらすぐにホテルに誘われた。
しかも全部向こうが場所もホテルも指定してきた。

こんな場合は細心の注意を払いましょう。

紹介したように、美人局の被害に遭うときは男性側にも弱みがある場合がほとんどです。

出会い系サイトで普通の出会いを探しているだけなら、美人局とやり取りをすることなんてありません。
割り切りをしたり、未成年や人妻に手を出そうとするから被害に遭うんです。

美人局犯に脅されたら

実際に美人局グループに脅されたら、まずは冷静になりましょう。
怖がらない、パニックにならないことが一番重要です。

「会社や家族に言うぞ？」「殺されてえのか？」と脅してきますが「別に言ってもいいですよ」と冷静にかわせばＯＫです。

あなたにいくらやましい気持ちがあっても、犯罪をしているのは相手ですから、警察を呼ぶことを第一に考えましょう。

やましいことがなければ、突然大声で「警察を呼んでください！！」など周囲の人に聞こえるように叫べば、相手は警察が怖くて逃げていきます。大袈裟に騒ぎまくりましょう。
ホテル内などではすぐにスマホで警察に連絡したり、フロントに警察を呼んでくださいとお願いしましょう。

警察を呼んだ瞬間に立場が逆転します。

犯罪行為をしているのも、逮捕されるのも、警察が怖いのも、全部相手です。
ビビらず、ひるまないことですね。

心配なときの美人局対策

どうしても美人局が怖いという人は、女性と会う前に対策を万全にしておきましょう。

いつでも警察に通報できるようにしておく

携帯電話をワンタッチするだけで警察に電話がつながるように設定しておきましょう。

ホテルに入っても携帯だけは肌身離さず持っておくと安心です。

身分証やクレジットカード、キャッシュカードを持っていかない

銀行口座からお金が引き出せるものや、自分の身元が分かってしまうものは所持しないようにしましょう。

ホテルでシャワーを浴びて出てきたら、男たちに持ち物を奪われていたなんてことがあるかもしれません。
奪われたら困る物は家に置いておきましょう。

ボイスレコーダーをしのばせておく

女性と会う前にボイスレコーダーを隠し持ってスイッチを入れておけば、後々証拠として役に立ちます。

実は未成年だった、実は人妻だったなど相手が嘘をついていたときに、自分はその事実を知らなかったという証拠になったり、
脅迫・恐喝をしている相手の音声が残っていれば、犯罪行為の有力な証拠となります。

また相手の氏名、電話番号、住所、勤め先など出来る限りの相手の素性を知っておくのも重要ですね。
電話番号さえ分かれば、弁護士さんに頼んで電話の契約情報や戸籍まで調べることができます。

ちゃんとコンドームをつける

生でＨしたら、数週間後に「できちゃったから、中絶費用をくれ」と言ってくる詐欺もあります。
ついでに男も出てきて「俺の女を傷物にしやがって。慰謝料を払え」と要求されることもあります。

病院に2人で行って確認すれば詐欺なのかどうかは分かりますが、本当にできちゃうこともあるわけです。

ゴムをしておけば避妊対策にもなりますし、性病予防にもなります。
女性が生でいいよと言ってきても、エチケットとして必ずつけましょうね。

加藤鷹さんの名言を紹介します。
「コンドームをつけないのは、挨拶ができないのと同じだ」

美人局に遭ってしまったらまずは警察へ

自分にやましいことがあると警察へは連絡したくないという人もいますが、
普通に出会い系サイトで知り合って、普通に会いに行ったら脅されたという場合には、まずは警察へ行きましょう。

警察がどうしても嫌だという人は、弁護士さんに相談するのが良いですね。
弁護士さんには守秘義務がありますから、家族や知人などにはバレずに相談できます。

出会い系詐欺を得意にしている弁護士さんもいらっしゃるので、法テラスなどで相談してみましょう。

美人局なんか普通は遭遇しない

ここまで美人局の話をずっとしてきましたが、
実際に美人局に会ったことのある人ってほとんどいないと思います。
私の知り合いにも一人もいませんし、出会い系サイトで会った人からも聞いたことがないんですよね。
あなたの友達や家族に美人局の被害者がいますか？たぶんいないんじゃないでしょうか。いても一人とかだと思います。

報道で目にしたときのインパクトが大きかったり、もし自分が美人局被害に遭ったら怖いという恐怖心があるために、まるでよくあることのように誤解してしまうのでしょうね。

殺人事件は毎年減少していますが、報道ではことさら大きく扱われるので、増加しているように勘違いしてしまう心理と同じです。
官公庁が公表しているデータを見ると、日本は年々安全な国になっているのが明らかになっています。

私がなぜ美人局に会わなかったのか

私は出会い系サイトで数十人の女性と会ってきましたが、何も知らない相手と会うことは数回しかありませんでした。
メールやLINEでどんな人なのかちゃんと確認してから会ってきたので、会ったのは犯罪とは縁のない普通の女性たちばかりでした。

事件報道を見ていると、美人局の被害に遭ってしまう人は「よく知らない相手と会っている人」ばかりです。
すぐに会って、すぐにやろうとするから美人局に騙されるんですね(笑)

また割り切りをしようとしたり、既婚者や未成年者と楽しいことをしようと思わなければ美人局には遭いません。
こちらにまったく非がなければ因縁をつけられることもないですからね。

火遊び的な出会いも面白いとは思いますが、そこにはリスクがあることも忘れないようにしたいですね。